2011年11月28日

千年樹:荻原 浩

オロロ畑の前に「千年樹」を読んでしまった。珠玉の短篇集です。絶賛!時空を超えた樹と霊の話かな?こうゆうのって説明するのがとても難しいのだけれど、心を掴まれるんですね。ジワーッと染み込んで何も言えなくなるんですね。

次は「オロロ畑でつかまえて」を読もう!図書館で借りてきました。  


Posted by 新茶 at 08:56Comments(0)

2011年11月27日

international ceramic festival

26日に笹間の国際陶芸祭に行ってきました。大井川側からの県道が通行止だったので、藤枝の大久保、伊久美の二俣、やまめの里経由だったので、1時間掛かりました。南アルプスの山は深い。っていうか入口だけどね。

素焼きの須恵器っぽい作品を展示し始めた作家のブースですが、テーブルを使わずにグランドの表面の土を削って展示のエリアを示しています。作品とマッチしていました。

益子で活躍の宮澤さんのオブジェじゃなく香炉です。フォルムを強調したくて、逆光で撮ったんだけど、失敗。硬い土の表情が北方ロマネスクを感じさせます。うまい!

阿曽さんのテーブルはホームセンターの安価な材料で自作したセンシティブな展示です。作品も繊細な感覚でフォルムを強調しています。手前の湯呑を買ってきました。
若い陶芸家達は夢を現実にすることに照れながらも真摯です。いいなあ!  


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2011年11月15日

ミステリー「噂」


クロフツの樽ではなくて荻原浩の「噂」です。非常に面白かった。わたしの中では「座敷わらし」に次ぐ面白さでした。少しユーモアがあるんだよな。乃南アサの本に出てくる初老の刑事と若い女性の刑事のコンビと同じだね。両方とも設定が上手いね。渋谷の若い娘達もいい味出してます。本当に現代は屈折しているの、表面だけじゃないかなあ。
追記
この後「ママの狙撃銃」を読んだ。又しても設定が有り得ない。でも面白い。座敷わらしの様な愛すべき息子がなんとも救える。こういう性格を描く荻原が好きだ。でも表紙は嫌いだ。なので載せない。あと「明日の記憶」と「オロロ畑でつかまえて」「僕たちの戦争」が残っている。今読んでいるのは、山本一力の「おれっちの鬼平さん」です。池波正太郎の短篇集に愛すべき筆でエッセイを添えている。日本人のあるべき姿が蘇ってくるのだ。説得力がある。  


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2011年11月14日

rain town

you tube の「rain town]がいい。京都精華大学の学生の卒業制作のアニメである。何の気なしに見てみたら大変良かった。全体に暗いムードで覆い尽くされているが、小さな子供のみが希望への足掛かりである。過去の記憶と思い出がいつの日か来るであろう明るい未来への糧である。絵は宮崎駿のタッチに近いけど、若い人の中にも必ず出てくるね、スゴイ才能のある人が。  


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2011年11月10日

四度目の氷河期


荻原浩著「四度目の氷河期」新潮社文庫をよんだ。設定が例により奇抜なのだが、愛をテーマの荻原流がヒューマニズムの色合いで臆することなく物語を展開させている。現代って愛を叫ぶ、一生懸命生きるってことが恥ずかしくて表に出せなくなっているけど、いけないね。何処にも情熱を表現する制約なんてないのに、自分で枷を作っているんだね。素直に生きよう。オネスティー。・・・恥ずかしー!  


Posted by 新茶 at 21:33Comments(0)

2011年11月06日

3冊


左:「なぜ絵版師にたのまなかったのか」北森鴻著光文社文庫
前出の暁英(ジョサイア・コンドル)の物語と時期を同じくした姉妹篇である。当時の世相が色濃く反映され、舞台の裏側も垣間見れる物語である。西洋への憧憬と矛盾が色濃く作られていると思う。北森鴻への私の憧れは「支那そば館の謎」の舞台の嵐山の大悲閣:千光寺に行ったことからだ。何年か前に士会の京都旅行の自由時間にこの嵐山の奥地まで一人でトボトボ、ハーハーと登ったのだ。その寺は予想を大きく外れた本当に寂しい寺だった。この寺を物語に入れたセンスに唖然とする衝撃を受けたのである。出来る人だった。惜しい
中:「三四郎はそれから門を出た」三浦しおん著ポプラ社
書評とエッセイ集である。私としては今をトキメク御人であり、尊敬を通り越して姉(年下だけど)さんと呼びたいほど同調している。故に1ページ毎にため息やら、膝を叩くやらで、ネチネチ読んだので時間はおおいに歪み膨張してしまいました。本当に会って見たいのだけれど、憧れが崩れる予感(外見は本人が文の中で述べている)がするので、成るがままにして姉神様のままにしておく。本の中身は頷きながら怒り且つ笑える。
右:「繪本 仮名手本忠臣蔵」安野光雅著朝日新聞出版
歌舞伎、文楽ではお馴染みの物語で、判官びいきの語源も出てくる忠臣蔵の浄瑠璃版である。絵は浄瑠璃と歌舞伎をコラージュさせて描かれている所がニクイ。本当にウマイ。世界の村と街の絵、平家物語などの絵本を見るとこういう風な絵を描きたいなって思わせてくれる。何か嬉しくなるステキな絵本ですヨー。  


Posted by 新茶 at 13:27Comments(1)