2014年02月27日

御無沙汰を致しました。

先程友人のTAMさんから催促の電話を受けましたので、釈明ながら今日の事などを書きます。読んで頂いて、待っていてくれるなど想像もしていなかったので大変嬉しく思った次第であります。と言いながらも、葉室燐を読もうと思っていたんだけど、手にしたのが摩耶雄嵩だったので読み進めています。他人の期待には常に答えられない私ですので諦めて下さい。このままずっとでごじゃる。




今日は東海ガスのクリッピーで女性部会主催の料理教室に参加しました。メニュウはダッチオーブンによるアジア風カレーとタンドリーチキンとココアバナナケーキでした。ダッチオーブンはキャンプで使いますが、キッチンが充実していれば家庭でも楽しめます。我が家のような縄文期に近い台所では無理。でもきょうの料理は旨かった。スパイスがいかにも、アジアを醸し出して、インドシナ半島の気分でした。タンドリーチキンもこれまた違うスパイスでした。世界は広くて、色んな味覚で生活をしている人が゙居るんだね。バナナココアケーキも紅茶で゙頂くと雰囲気ガ出ますね。左上のプレートが私のプレートですが、一人だけライスが二人分です。大喰らいでゴメンナサイ。

この後、K2と徳ちゃんの見学会に島田市の三ツ合に行ってきました。マサミチ君も後で来ました。瀟洒な住宅で、気品が随所に表現されていると思いました。戦前の建物ですが、これみよがしでなく、きっちりとした大工の技や材料の吟味に好感がもてました。


玄関から寄り付(仏間)への素戸

居間から外を見ると羽目板の外壁と板塀が情緒ある島田らしさが感じられます。

座敷から茶の間までの雁行の視線が家の奥行を見せています。

素晴らしく凝った和ダンスなのだ。金物等は薄っぺらい鉄ではない。座敷の障子框は書院風に塗物

神妙な表情のつもりの二人
兎に角、このような珠玉ともいえる建築物は現代の我々に、それでいいの、と問いかけている様な気がします。
んーん安易なグローバルやTPPでは残れないかもね。


  


Posted by 新茶 at 21:37Comments(0)

2014年02月18日

桜ほうさら



「桜ほうさら」宮部みゆき:著 PHP研究所

この表紙の如く柔らかく希望に満ちた物語である。内容は打って変わって事件が転々と移り変わり主人公の笙之助は翻弄されるのであるが、やはり若さゆえなのか、何処かに希望の光が、周囲の人達の人情味も加わって笙之助のじんせいを大きく揺るがせた問題も紐解けててゆく。人を慈しむことこは生きる為の希望であると宮部は語っている。600頁もあるけど読み始めたらアッという間に終わることを確約します。
 時代物小説に出てくる言葉は現在では国語の教科書やテレビのクイズ番組にしか登場しないけど、とても日本の時間を感じさせて汚い事でさえも美しい響きや音に変えて美しいとさえ思える。例えば、誑かす(たぶらかす)、白地(あからさま)、汚名を雪ぐ(おめいをそそぐ)符丁(ふちょう):記号、唐紙(からかみ)、お咎め(おとがめ)、落首(らくしゅ):落書き、腕(かいな)、些かも(いささかも)、忝い(かたじけない)、お暇時(おいとまどき)、鄙の片隅(ひなのかたすみ)など一、二頁の中に出てくるのです。なんというかこれらの言葉により、江戸時代の時間や空間、匂いや色合いの情景まで頭で描くことができるのです。町人には町人の、上方には上方のあらゆる場面で変化しながらも雰囲気を伝えることが可能なんですね。こういうのを「いいね!」というのだ。本というのは諦めないで読むと、とてもいいことが体の中に宿ったような気がします。
 次はまたまた、ストイックな葉室 麟なのだ。ドタバタ万城目 学もまたその次になってしまうけど、美味しいのは後回し。  


Posted by 新茶 at 08:51Comments(0)

2014年02月11日

いとこの家



今日は焼津のいとこの家の建舞でした。平屋です。



ホールダウンの15KNが付いていますが計算上は入りません。貫工法です。楔はきれいな造形をしています。



大黒柱の柱脚です。



化粧の火打の化粧ボルト。以前は無かったので、黒ペンキを塗ってもらいました。



ケラバが無いので際の垂木にかいものを打って破風を付けました。大きな破風は好みじゃない。
一日中手伝いをしたり、ゴミを拾ったり、近所の人や親戚に説明をしたり、写真を撮ったりして過ごしました。上には登りません。このいとこの亡父は大工さんで、私の叔父さんだった人です。現場ではとても怖いおじさんでしたが、本当はとても優しくて思いやりのある人でした。藤枝に帰ってきてから最初に仕事をくれたのもこの叔父さんだったので、今日はずっと空から見られている気がしました。  


Posted by 新茶 at 22:29Comments(2)

2014年02月10日

蔦屋と東京




大雪後の東京に静岡県建築士会の人達と一緒に行ってきました。想像どおり、東名の渋滞に嵌り、朝9時出発で到着が14時半でした。JR東日本の大内田史郎史の講演で、東京駅の復元の苦労等を聴きました。いろんな部署でいろんな苦労があるものだと納得しました。ひとの話は直に聞くのが一番です。スムースに感情を超えて理解できるように思えます。松杭は水面下では腐食しないんだ。この後の自由時間にKITTE館に行きました。おしゃれな雰囲気の吹き抜けが、田舎のおじさんには取り憑く島がないのですが、物珍しげに目を凝らして隅々まで観てきました。恒例の手ぬぐいを探して、唐草の手ぬぐいを買ってきました。東京駅の八重洲も大きなキャノピーが出来上がっていて八重洲口もおしゃれです。みんなモダーンなおしゃれ。言葉がない。だから夕飯は志太6人衆で東京駅西のガード下のちゃんぽんやに入って、たらふく胃袋につめこみました。何かへの反動。すんごく旨くて、こんなのは初めてでした。そんで、時間を持て余したバスの旅だったので、読みかけの一冊をを読み終えました。この二冊続けて読んだのですが、共に蔦屋重三郎が登場します。家斉の家老松平定信と蔦屋を取り巻く芸人たちとの戦いを二冊ともテーマにしている。自由と社会と身分格差を倹約の江戸時代を背景にして、其々がいかに生き抜くかを本当に面白く且つ闊達に飛び回っているのを描いています。枷が多い程自由への加速度は強いのかも知れないね。兎に角江戸の芸術家のオンパレードなんです。因みに僕の隣はK2でした。志太のあぶない6人は松田、本多、伊久美、上倉、曽根、永田でした。

  


Posted by 新茶 at 15:26Comments(0)

2014年02月03日

春待つ息吹



昨夜からの濃霧で裏山が全く見えない。春が近くで呼んでいる。



左の菓子は昨日の稽古での菓子「寒菊」。手に入れる事の難しい貴重な菓子で、九州の豊前市で創っているらしいのです。三日間も天日干しの過程を経てできるそうです。食べると天日干しのあの太陽の香りが味わえます。右はおかぴーさんに頂いた大根切干です。少し水に戻してから煮て食べると、これまた太陽の香ばしい味が広がります。昨日の夕飯はクリームシチューでしたが、チーズの香りと大根切干の煮つけはとても合っていて、春がそこに来ている気がしました。ちなみに、濃茶の稽古をした、〇村女史の茶杓の銘は「下萌え」でした。虚子だね。時間を掛けて春の支度を地中で一歩一歩積み重ねる健気さが良いですね。時間を掛けたものが貴重になるんですね。昔は大部分がそういうものだったのにね。  


Posted by 新茶 at 10:01Comments(0)