2013年04月16日

仮想?

仮想?

「脳と仮想」茂木健一郎:著 新潮文庫

難解なのか、私の頭いや脳が、この手の語彙に不慣れなゆえに、時間が掛る論文であった。しかし、読み進めるうちにいつの間にか読んでいる自分に気が付いたときがあった。これは文を理解するというより、脳が語彙や文を仮想出来た時であると気付きました。「クオリア」自体を未だに確実に理解していませんが、多分自分の頭蓋骨の中では、有る感触を伴ったイメージだと、勝手に判断しています。本の中身を噛み砕いて理路整然と説明するなんて、とてもじゃないが出来るわけがないので、気が付いたことだけ書く。脳は1リットル。現実なんてありゃしない、全てが貴方の仮想。して、デジタルはあなたの最終兵器のアナログの為の道具。判らなかったこと一つ、いや全部かもしれないけど、物質の脳が何故個としての感情を持つことになったのか。まだ紹介しきれない程色々なことに言及している(小林秀雄、ヴァレリー、ベルグソン、デカルト)のですが、哲学から逃げ回っている現代人には是非読んで欲しい本でした。サンクロースはいないのだ。

仮想?

「紫匂う」のカット絵今日と昨日の門から出るところの絵が素晴らしい。江戸バロックの完成されたスケール観やデザインがこの小さな絵の中にビッシリ表現されていて、気持ちがいいですね。話しはとても面白くなりそうです。いま私は山本周五郎の「樅の木はのこった」の再読の最中です。伊達藩の原田甲斐の話ですが、理不尽な武士間の軋轢に対して、いかに知恵を絞って自分の理を貫くのかが両者ともに共通しています。どんな時代でも同じですね。絵に戻って、絵の裏側のインクが写って色も違って残念です。すごーく原画が見たい。どんな色だろう。





Posted by 新茶 at 14:40│Comments(0)
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