2013年10月11日

映画

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映画「風立ちぬ」を観てきました。40年も前に読んだ本なのに当時の記憶が甦っってきて、時代の風を思うばかりでした。堀辰雄の時代、読んだ時代、そして今を生きているという事。どうしようもない自分だけど飯を食って宛ての無い儘、目を開けているし、息もしている。今このときの気ままな風に感謝。
 本を読んだ時の印象とは付随した景色が全く違うから(もっと陰惨な背景)今回はストーリーをくっきり読めた。当たり前だね、絵のある映画だから。私の常で、背景になる絵の部分に眼がいってしまうのだ。一つは上司の黒川。まるで黒川紀章の似顔絵でした。二つめは「魔の山」のサナトリウムの話で、当時はきれいな空気しか結核の対処療法がなかったということ(誕生、燃焼、酸化、腐敗、死を学んだつもり)。三つ目は良寛の書「天上大風」が2回程出て来たかな(なんかいいよな)。それとジブリは乗り物を楽しい夢のある絵にしてくれる。因みに私はDC-3という飛行機が好きです。なんの変哲もない旅客機で鈍いドジョウの様でいて一時代前の流線型というだけなんだけどいい。飛行機には何故か魚や鳥への憧れが在るね。映画に登場する飛行機も夢が満載でした。補足だけど、主人公の二郎がドイツのデッサウのユンカース製作所に研修に訪れるけど、あのバウハウスの基盤はユンカース社だった事を知りました。デザインに納得。モダニズムが息吹いていたある一面では正しい時代でした。個人的に好きなだけかもね。
 夢の飛行機の残骸のシーンと青い空との対比が直接的に反戦を語っていると思いました。


 



Posted by 新茶 at 09:44│Comments(2)
この記事へのコメント
すごい!映画を見てこれだけの感想は、凡人には書けません。
私も見に行こう!(^-^)
Posted by おかぴー at 2013年10月11日 11:15
お褒めを頂き、ありがとう。辛辣な批評も歓迎です。読んだり見てくれる人がいるということに感謝すべきなんですね。
Posted by 新茶新茶 at 2013年10月11日 14:06
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    コメント(2)