2014年03月26日

鬼やらい

鬼やらい

「鬼やらい」上下 小松エメル:著 ポプラ文庫 
以前読んだことのあった一鬼夜行の続編です。子鬼の小春と道具屋の喜蔵、その他妖怪やら人間を織り交ぜた幻のお話。その実、人間の気持ちと同じ寂しがり屋しか解からない物語です。だって人間が、小松エメルという作家が書いているのだから当たり前です。色々な魑魅魍魎やらが登場して、地獄やら想像でしか、異次元でしか有り得ないドタバタが繰り返されるのだが、全てはこの人間の頭が欲するように行動してしまうという事だね。寂しさ故の欲望です。たわいのないと云えばたわいもないのですが、それでもこうして読み続けられる面白さの価値は在ると思うんです。
 
 この頃ポール・サイモンのエッセンシャルを聞いていました。以前植民地主義じゃん、なんていわれていましたが、なかなかの才能の表現力が観れて唸ってしまいました。音の創りが上手過ぎる気配がロックから、一歩離れてはいるけれど、これがポール・サイモンなんですね。一つ一つの曲は素晴らしい構成力を持っています。聞き流していた曲も改めて感じ入った次第です。「僕とフリオと校庭で」「アメリカンチューン」「ダンカン」も懐かしくて胸を撃ちます。忘れていた何かが甦りました。



Posted by 新茶 at 09:09│Comments(0)
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