2015年06月16日

消えた女

消えた女

「消えた女」藤沢周平:著 新潮文庫 を読み終えた。気になっていた、伊之助が読みたくなった。どういう趣向が版木の彫職人を生み出したのか判らなかったので、知りたくなったけどそんなのは知れるわけがないです。浮世絵との絡みは終わりころになってようやく登場します。それにしても400余のページをこの消えた女の一項目で一気に読ませるっていうのは素人からしてもスゴイ!というしか有りません。そんなのアタリマエジャンっていわれそうですが、読めばわたしの云わんとしていることが実感できる筈です。自分が時空を超えてこの町で生きているきがします。途中に緩みなど挟まないで、突っ走ります。彫職人が十手や手札を持たずに事件を探る。これは正しくハードボイルドの私立探偵なんです。なんの保障も無いまま自由に探る。これこそ藤沢周平が目指したものかもしれないって、解説の長部日出雄が解説に書いていました。まあ藤沢周平って小説の職人です。旨過ぎてため息が出てしまいます。終わりなんて典型的なジワー!なんだから。



Posted by 新茶 at 07:51│Comments(0)
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