2013年02月17日

脳男と新聞

脳男と新聞

 「脳男」首藤瓜於:著 講談社文庫
近頃の私にとっては非常に興味のある物語でした。感情表出障害という症状のことで、字を読んだ通りの事です。そして感情とは固有のもので自我であること。当たり前のことだけど、妙に納得してしまいました。事件の展開も面白いけど、作者の言いたかったことは、この感情表出障害のことだったのではないのだろうか。
 中沢新一の「アースダイバー」が紹介されていた。都市の本質が溢れ返っている大阪が書かれているらしいので、読んでみたいと思わせられた。

脳男と新聞

 晶子百花繚乱は 夏の野にとりいれすなる裸麦その香おもほゆわかき日の恋 『春泥集』だ。
香りというより匂いで、歌を聞かせていて、野の麦畑の匂いがそのまま、若くて直接的な恋を彷彿させてくれます。濃い恋です。言葉や文字は感情そのままではないけど、情感は言葉でしか表せないもんな。不可思議である。

「紫匂う」の絵でいい構図です。月と行燈の意味するところ・・・

日向の福田寺の七草祭りの写真が綺麗だったので切り取ってしまいました。色合いが春の芽吹きや明日の希望まで表している。夜空に伸びる笹竹の穂先も含めたいい写真です。

さっき日曜美術館で茶の湯の名品ってのを観てました。今日は清水山の縁日ですが、午後は茶稽古でボントロさんのお宅に行ってきます。ちょっと間が空いたので、予習の必要有りだけどそのまま出発なのだ。






Posted by 新茶 at 12:24│Comments(3)
この記事へのコメント
追補なんだけど、コメントに入れます。
今回の感情表出障害を誤解されそうなので、書き加えます。脳男は一般の人がこの言葉から想像するのとは違い、感情が無い状態を言います。感情がないので全て見たもの、聞いたものはそのまま脳に蓄積されます。記憶を辿ると極めて現実に近いものが出ます。しかし感情(自我と云ってもいい)があればその感情により取捨選択をしてゆきます。気になったものだけが記憶されるというわけです。しかしながら人間は何かの切っ掛けで、いつの間にか自我が芽生えてしまうものです。そこで夢を見ます。感情や自我が有ることによって夢を見ることが出来るんだそうです。フロイトがうかんできますね。私が読んで理解したことですが、他の人は違う見解をするかもしれないので、信じないでください。また逆に感情のみが大きく表現されてしまって、理性を失うことが、この障害の一片かどうかは知るところではありません。心理学は浅いようで深いのかも。今まではカウッセリングや心理学を胡散臭いと決めつけていました。チョコットまだそう思っているのもあるけど。それにしてもこの脳ってのはタンパク質かね?金属のチップでもないのに色んなことをやってのけることが不思議ですね。
Posted by 自称詩人 at 2013年02月18日 20:58
湧いた感情だけが一人歩きして、どうしてその感情が起きたのかはどうでも良くなってというか忘れてしまって感情MAXになってしまうイズム君です。3歳児と同じかな?でも3歳児は可愛いもんね~。
とにかく、同じ土俵に上がってこちらも感情的になるのだけは避けようと思っております。えらいでしょ(^-^)
Posted by おかぴー at 2013年02月19日 03:20
えらいなー。相手によっては、感情的になってしまいたい時もあるもんな。あとで悔やむんだけどね。
Posted by 自称詩人 at 2013年02月19日 08:37
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
脳男と新聞
    コメント(3)