2020年02月08日

三鬼



「三鬼」三島屋変調、百物語四之続 宮部みゆき:著 角川文庫

三島屋のちかも大人になってきた。内容がそうなのである。えぐい、酷な話もずいぶんと耐えられる程大人になったってことだね。一話で私は躓いて読む気が失せたけど、じっくり一字一字を噛むように読んでいたら人物の心の移り変わりが見えて、焦らないで読むことに決めた。辛い場面では、早く過ぎたいのだけれど、大事な心の経過を読み落とすことになりかねないのでと思う。作者が伝えたいことがどれほど読めるか解からないけど、少しでも読みたいものだ。物語の中ではアヤカシも有りなんだね。そうすることにする。  


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2020年01月24日

東野圭吾



「夢幻花」東野圭吾:著 PHP文芸文庫
なんとなく想像が突いちゃうでしょうが、それは云わずにしておくけど、隠蔽しておくとろくなことは無いってのが、ミステリーの本道です。どんどん空回りした結果、悲惨を目に誰かが蒙ることになる。今の日本も同じで、隠蔽主義が日本を滅ぼすことになりそうです。皆さん見ていてください。伊久美さんの云う通りになります。本当の民主主義ってのは公開が基本ですよ。いまさら言っても遅いんだけどね。
 杉田ってのは酷い議員だね。ヤジだもんね。小学生以下だな。国会でヤジと飛ばさないことをモットーにする党は無いのかね。
  


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2020年01月18日

また柚月裕子



「慈雨」柚月裕子:著 集英社文庫
粘着的なじわりじわりと心の内を語るのは作者の特許ともいえます。もどかしくも有るのですが昭和の叔父さんは男はこうあるべきだという教条主義に陥っていて、これが社会を正しく導く一歩だと信じて生きて来たんだねー。けっして間違ってはいないけど、何処かさみしいね。こんな感じのした物語でした。僕らの世代までだろうね、この後姿のしぐれてゆくか   ですね。  ガラパゴスでもあります。川田さんからオススメの本でした。  


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2020年01月06日

柚月裕子2



「孤狼の血」柚月裕子:著 角川文庫
柚月裕子は2冊目です。日本の警察ものは奥歯に物の挟まったような男達なネチネチと陰湿に動き回り、湿っぽく嗚咽を堪えるような涙を流しながらも、リベンジも中途半端なんです、くやしいですね。でもその浪花節且つ場末の飲み屋てきなるものに入り込むと抜けられなくなるのです。多分柚月中毒に冒されるのでしょう。危険です。故に柚月は2冊め。手に取るけど棚に置く。でも今回は川田さんがおススメで持ってきてくれたので読んだわけです。きらいじゃないけどこの濃密な情熱を読むのにはパワーが必要です。なお13章(三)は先に捲ったりしてはいけませぬ。本懐より面白いよ。
 ゴーンがヤスヤスと逃げたそして、ヌケヌケと日本を貶している。散々日本からかねを巻き上げたくせに、何て奴だ。日本政府は恥を晒したことでおもてに出られないのでダンマリでこれまた逃げようとしている、何て国だ。プライベートジェットでテロリストがわんさかおしよせるかもね。
  


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2019年12月21日

月の満ち欠け



「月の満ち欠け」佐藤正午:著
伊坂が賛している(帯と解説)のでミーハー的に読んでみた。人の生死は輪廻で生まれ変わりが有、てな話なんだけど。時間とか、設定が難しくてなかなか進めなかった。読み返したりしてね。ちゃんと読めば月の満ち欠けのタイトルを実感できるのでしょうが私には唸るほどの感動は生まれませんでした。読解力の無さでしっかくですが、4冊目なんだよね。チャレンジはしているのだ。僕いがいの人には良いのでしょう。だって自分がだれかの魂の生まれ変わりか?なんて考えたことはあるけど、ありえないほどじぶんは一過性の取るに足りない命でしかないと思える。どこにも他人の魂がぶり返してくるほどの隙間などない。
 
 昨日、近頃のTVとネットのコマーシャルの配置について公共広告機構とやらに電話をしましたら、廻されて結局この苦情はなかったようにされる模様でした。テレビは問題を提示しながら結果の寸前にコマーシャルを入れてじらしてからあやふやな答でお茶を濁す。これが蔓延。ネットは記事文面の途中でコマーシャルの画像を挟み込み、つづきを探すのに一苦労。集中力の試験をされていて、根性の無い奴は落伍していくのである。ストレスの生産場所なんだ。こんな時代なんだね。

   


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2019年11月30日

今野 敏



「回帰」今野敏:著 幻冬舎文庫
久々の強行犯係の樋口顕の登場。今回も例によってスパツとはいきません。つねに逡巡しながら、戸惑いながらも結果はベター、いやベストになります。わかっちゃいるけど読んじゃうんだよね。回りくどい様な、思考のためらいやどこかでバランスを取りながらの言動にいらだちを感じながらもページを捲ってどんな結末かに届くのかをみたいのです。そういう飽きさせないじゅつに取り込まれているんでしょうか。多分終わらないでしょうね。それにしても公安てのは怖いしろものですね。何処まで知られているんでしょうか。酷い政治家でできているこの国家って何?デモクラシーって本当にあるの?  


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2019年11月17日

栗本 薫



「ぼくの時代」栗本薫:著
だいたいにおいて、いままで栗本薫を後回しにして来たから、完全に遅れて来た老人になってしまいました。どうじだいてきに読んでおけば良かったんでしょうに、私の人生が変っていた筈だと思える本でした。だから、まわりの人はこのほんを読んでいて、話の中に紛れ込んでいたフレーズとか筋道とかでわたしに問いかけていたこともあったんだろうと思うと、トンチンカンな私に?ってなったんでしょうね。でも抜け落ちているって誰にでもあって完全な平滑面などありゃしないのだ。デコボコなアナログのノイズが吾なのだ。この3冊、時代と気持ちと世界はいまの青春時代の人にも読んで欲しい作品です。青臭ければ青臭い程輝いていると思える時が来ます。懐古も大事な事です。  


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2019年09月28日

澤田瞳子



「泣くな道真」大宰府の詩 澤田瞳子:著 集英社文庫
大変に面白い!大宰府に流された道真をこれほど人間味ある頼もしいイメージに創り上げてくれてうーんよかった。これを読む前までは、賢いけど落ちぶれた役人で終わった人が亡くなって、雷神となって祟ったと云うだけしか知らなかったので、悲惨だけから脱却しているのがよかったです。あの北野天神の絵をまた見てみよう。だらがでているのかなあ。小野小町も出てくるナカナカ楽しい読書時間でした。

 Yahoo!ニュースのコメント欄はビッシリ嫌韓っで埋まっている。でもそれとは逆の理論武装したかの似非インテリのコメントもチョビッと在る。「さよなら韓国!」 韓国って言語は巷の話題にのせるのも憚れるのかソンナ話はどこでも聞かない。田舎に居ると皆嫌韓だから議論にならない。つまらない。 野党の人は韓国が読めないのかなあ。私の誤解だとしたらおしえてくれ!                                                                                 

 リニアの話は必然なんだけど、自民党系の議員はコメントしていない。多分、巷の居酒屋では反知事だから早く着工しろ!って叫んでる。ぼくも極めてズルイ人間だけど、みんな一緒にズルく生きている。ワタクシは大井川用水を払っているよ。  


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2019年09月21日

佐々木譲2



「真夏の雷管」佐々木譲:著 ハルキ文庫
ちょっとなんかしらの手違いで乗り遅れたり損な籤を引いてしまった人間が今いる場所や世間をどう見るか?そういう不満にたいしての報復やアタリチラシを警察がどう向き合うか?っていうのがテーマですか?世間ってのは99%の不満と99%の諦めで埋め尽くされていると私は気が付いている。僕の偏見だね。烏の鳴き声と孫の鳴き声が聞こえる。みんな幸せ。  


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2019年09月13日

ビョルク2



「フクロウの囁き」サムエル・ビョルク:著 ディスカバー文庫
暗い北欧の暗い事件に暗い闇を持った刑事(捜査員)達が悪戦苦闘しながら立ち向かうストーリーの2弾目である。動物愛護団体とか自然派という名目で徒党を組み、自分のいい加減さを棚に上げて他人に責任を押し付けるヤカラは、何処にでもいるようだ。自分も何処かにそんなところがある。この地球は唯一のもので、奇蹟の塊であるという持論(二つとしての存在はありえない)を突き進めると人間さえいなければって思うわけですから。しかし怠惰な弱いテンションの私はまあこんなでいいかって思ってもしまうのです。
 班長のムンクが何故こんなくらい知に住み込んだのだろう、ちきゅうにはもっと暖かくて明るい処があるのにと呟くます。其処には其処の何物にも代えがたい良い処が在ったのでしょうが、不思議ですね。二冊とも暗い北欧だったので、次は少しヨーロッパから離れます。
 ところで、小説の登場人物ってのは心が病んでる人ばかり出てくるね。まともな人って居ないけど、まともだとお話にならないからかな?今頃キズイテゴメン読む人もそう?弛緩した日本の藤枝市で、世界を実感せずに怠惰に生きていますので、そのうちしっぺ返しに逢うのでしょう。
  


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