2013年04月03日

伊坂です。

伊坂です。

「オー!ファーザー」伊坂幸太郎:著 新潮社
まず、この表紙の写真がいいです。工芸作家の三谷龍二さんの木彫です。三谷さんは中村好文さんの設計の小屋に住んでいます。とても美しい珠玉の小屋です。オブジェ以外にも工芸作品も作っています。僕は箸を使っています。盆が欲しいと思っています。
 4人の父(本当の父は判らない)と一緒に暮らしている高校生が、奇妙奇天烈な事件に巻き込まれながらも自分なりに、またこの家族なりに、生きてゆく暖かーいドタバタ喜劇です。物語だから変人のオンパレードは当たり前だけど、変人だからこその会話の洒脱さは伊坂の得意技なのでしょう。ここも重要なんだけど、伊坂の作品は何時でも、全てが、笑いも涙も走って、駆けています。ゆっくり読んでも、疾走が青春の証しであるかのように描きます。事件は目まぐるしく展開しながらも、思考が常に冷静沈着な主人公の知的さに憧れてしまうのは、私が全く逆のその場凌ぎの生活をしているからですね。現代的な作品だけど言っている事は極めてアナログなヒューマニズムだと思う。

伊坂です。

「木の匙」三谷龍二:著 新潮社
順序が逆でしたが、本が出て来たので、出しました。単なるこじゃれた写真集だと思うなかれ、作者の熱意や手で創るという原点を感じられる本です。写真です。勿論小屋の写真も出てきます。小さくても、いや小さいからこそ愛おしくて一杯思いやりが詰まっているんです。



Posted by 新茶 at 09:21│Comments(0)
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