2015年12月23日
バルトリ
「バルトリ:SOSPIRI」ユニバーサル・ミュージックなんだけど、びっくりするほどねっちっこい。耳元でのささやきもビヴラートを絡ませて執拗に歌うのだ。だからといって野卑ではない。すごい歌手です。高貴な歌ほど高みまで征服してしまうようだ。天使も驚く。焼津の図書館で借りてきました。
Posted by 新茶 at
10:07
│Comments(0)
2015年12月13日
天鼓
「天鼓ノ巻」陰陽師 夢枕 獏:著 文芸春秋
「醍醐ノ巻」陰陽師 夢枕 獏:著 文藝春秋
「酔月ノ巻」陰陽師 夢枕 獏:著 文藝春秋「もらい泣き」冲方 丁 集英社と読んだ醍醐は写真を撮らなかったんで、ゴメン!一応脈絡は自分のなかにも在りませぬ。ただ冲方もいいかなー?って感じで読みました。とんでもない天才かと思える時とふつうの人間が積層しているみたいです。判らない所が良いのかね。獏はいつもの調子で始まりいつものように、もののけが消えて収まります。そう退治するのでは無いのです。怪物と共存するんです。していたんんでしょうね。科学の基本が無い時代の話ですから、逆をいえば想像すること、そこが難しいんでしょう。わたしの祖先達もよくそんな時代を生き抜いて来たんだろうと思えば、そのガムシャラな生き様をも見習うべきでしょうね。鬼や物の怪は何処に消えたんでしょう?
Posted by 新茶 at
10:25
│Comments(1)
2015年12月10日
夜光杯
「夜光杯ノ巻」陰陽師 夢枕獏:著 文春文庫 遣唐使の吉備真備の持ち帰った琵琶の話は この時代の京の地理的辺境を琵琶一つで世界が広がって見えます。人間のイメージと想像力が雄大な世界を夢見させてくれるということです。博雅の龍笛も聞けたらなーって思いました。音楽は時間や空間を超えるんです。あの世もこの世も超えるんです。なぜか巻末の浄蔵の恋物語が色濃く残りました。美しい夜光杯の終焉です。
一応次は、天鼓、醍醐、酔月と続きまするが、定めなどはは御座いませぬゆえ、如何相成るやら、期待などはいたさぬよう心してくだされ。ジャンジャン。
Posted by 新茶 at
09:24
│Comments(0)
2015年12月04日
平将門なのだ
「瀧夜叉姫」陰陽師 夢枕獏:著 文春文庫
平将門って名前は聞いたことは在るけど一体どんな人でいつごろの人?っていうのが多分大多数。なんか強そう。この将門を今回の獏さんは劇的なる劇に仕立て上げて復活させました。正に復活です。将門伝説については、WIKIで調べるととんでもなく面白い豪傑の武士であることが知れ、朝廷に楯突く悪者として明治大正ときらわれましたが、その前の徳川の世では神田明神にも祀らわれていたそうで、阪東、関東では英雄だったんですね。この将門の怨霊が死後20年後の晴明の時代に復活して荒くれ廻るんです。一時は読んでいて何が何だか分からなくなりますが、自然に解けてゆきます。急いては事をし損じるってなことです。死体や悍ましいことが横溢して、夢枕の独壇場ですが、しかしして面白いから読んでもいいと思う。晴明を読むことは平安時代の平安でない紆余曲折の平安時代をイメージすることになります。日本のかたちです。
Posted by 新茶 at
08:05
│Comments(0)