2013年04月29日

荻原 浩

荻原 浩

「母恋旅烏」荻原 浩:著 双葉文庫
周五郎の樅の木・・の途中だけど、図書館の休館と重なったので、間に荻原を読んでしまった。両極端の話。片や大真面目、片や抱腹絶倒とペーソスというわけで、頭蓋骨の中は二つに割れていた。今朝この旅烏が終わったので、晴れ渡った朝のようにスッキリした。荻原を何冊か読んだけど、この旅烏を読まないと片手落ちだったと気づいた。別に片手落ちでも何ら困らないのだけどね。登場人物全員が誰でも想像できるキャラなので、話しの展開に戸惑うことなど一時もない。場面を描きやすいのだ。懐かしくて、愛しい人間を描かせたら荻原だね。兎に角、面白くて欠点があろうが無かろうが、辻褄が合おうが無かろうが、これが荻原なのだ、が満載なのである。
 母が病院から自宅看護へ移る。母の人生も、私から見れば懐かしくて愛おしい。文字に表すことなど不可能なんだけど、感謝だけです。



Posted by 新茶 at 09:06│Comments(3)
この記事へのコメント
私も読んでみようかなぁって思わされちゃう(笑)

お母様、やっぱりお家が良いでしょうね。
母親って存在は、ありがたいです。

私も母親の端くれですが・・・

新ちゃんの気持ちは痛いほどお母さんには伝わっているんですよね。
Posted by おかぴー at 2013年04月30日 15:55
 この物語の中で唯一読めない心の持ち主は、この母でした。とても難しかった人物でした。でも多分荻原はこの母が何を語っているのかを主題にしているのかもね。色々と多岐に渡って読めるのかもしれません。楽しく読んでいればそのうちハッと気付き、理解できるのでしょう。
 病院のわが母はいとも簡単に心を開く人でしたが、寝たきりになって、意識の薄れる状態のなかでも、頑なな部分も仕舞い込んでいるようです。90年以上生きていたのですから、いろんなことが有ったのでしょう。それでも未だに人格は崩れていません。辛うじて人としての反応を表しています。痛さも薄れているかの様にです。何処までも強靭な人間です。母とは強靭なり。
 
Posted by 新茶新茶 at 2013年05月01日 09:00
ただただ、ありがたいですね。

ぱっと消えちゃうことなんか、やっぱり出来ないよ~。
お母さんが、ちゃんと教えてくれてる!
Posted by おかぴー at 2013年05月04日 16:11
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