2013年05月13日
月曜日
「これで古典がよくわかる」橋本治:著 ちくま文庫
目からウロコっていうのが実感の何冊目かの橋本治でした。前に書いた「ひらがな日本美術史」も本当に有益な本でしたが。まさしくウロコ状態でした。と言いながらも再読です。橋本治の語り口は私の様なフォーマルから逸脱した頭の持ち主にも、すり寄ってきてくれる思いやりがひしひしと感じられるからです。何かが切っ掛けで、判らなかった、遠ざけていたものが、へーー!とすんなり判ったように思ってしまいます。多分完璧に理解したとは思えないけど、興味を持って、これって面白いのかもっていう好奇心を獲得する切っ掛けにはなること、請け合い。大体古典なんて教養だと思ったら、インフォーマルな私などはケッて思ってしまうでしょうから。そこんところをボントロさんは橋本治無くしても、難なくスルリと入っちゃったってところが普通じゃないよね。足元におよび着けるかも。今回の読みで面白かったのは、実朝の歌が雄大というより、どうにもならない悲しみや切なさの裏返しをも表現し、現代にも通じる切迫感故に万葉の歌っぽいのかもしれません。他の章もヘーー!の連続だから、読ムベシ。でも多分、学者や、ある権威者はそんなことしらないのって切り捨ててしまうでしょうが、入り口はこの程度でいいのだ。
今朝の静岡新聞の文化・芸術欄 宋画
李迪のこの絵は見てみたいと思いました。紅白だけど、酔芙蓉の時間を表現しているってナカナカいいですね。っと思わせたこの欄の構成に惹かれています。品格があります。字体と白黒の小さな写真だけで、この欄を埋めているだけなんですがタイトルバーの洒脱さといい、美しいです。二つの写真の細い隙間が品格の一部なのかも。勿論記事の内容も興味深々です。橋本治とは違った手法なんでしょうが、惹きつけられました。でもこの絵の展示は未定らしい。
日曜美術館を観ていたらラファエロ展(西洋美術館)が気になった。行けるかなあ?多分混雑の極みでしょうね。ラファエロはダ・ヴィンチとミケランジェロから学び自分の行くべき道を探し出したって番組が語っていた。エライ!
Posted by 新茶 at 08:57│Comments(0)