2014年08月04日

このミス&ひらがな

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2011年このミス大賞だった「弁護士探偵物語」法坂一広:著 宝島社 を読んだ。難しい選評などは没個人的な読者から言えば、違う星の話であるから彼らの言語は理解しがたいと思えども「あー、こういう風に読む人もいるんだ」程度にしておく。下賤な読者は面白ければ、ページを捲るのが嬉しければ良い。ちょっとありえねーとか誰がこの言葉をしゃべってるの?、状況がみえねーが無ければ良いのである。小説の中身は実生活には役に立たない。じゃー何故読むのかって言えば、自分の下らない檻の中の妄想を想起するより、他人の格調高い妄想を覗く方が世界は広いから読むんです。
 無頼漢な弁護士が検察、警察機構を相手に事件の裏側に切り込む話である。ちょっと前のアメリカのアウトローを気取った弁護士探偵。このスタイルがもう古いよ!と思うか、永遠だよなと思うかは人それぞれですが、64歳の私は好きです。昔はこのような人間が居たかのような錯覚をしていますが、今も昔も居ません。只、単に憧れです。居たらいいのになーとかの巷の願望です。

「ひらがな日本美術史」5・6・7 橋本 治:著 新潮社は以前提示したけれど気になっていたので再読しました。何が気になっていたかは私にとって重要?な課題があったからです。応挙に端を発して、多様性の時代に入った近世(バロック)になると手法やら技術が多岐に広がって、見る側もその辺を考慮してからでないと意図が掴めません。その点で中世は解りやすいというか単純な吾輩の眼でも良さが見えてくるのです。でも確かに近世に入ると上手さや技巧はとんでもなく世界に抜きんでています。浮世絵が一番解かり難くて「すげーだろ」は解るけど、版画というフィルター故に作者が遠くなります。何だかんだいっても、北斎の上手さ、広重の日本橋は完璧だと思う。シリーズ6には角屋も載っているのだ。橋本治は実に面白い。



Posted by 新茶 at 08:03│Comments(0)
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