2014年11月21日
「利休の茶杓」
「利休の茶杓」山本兼一:著 文芸春秋が終わってしまいました。「千両花嫁」「ええもんひとつ」「赤絵そうめん」「火天の城」「利休にたずねよ」と読みましたが、時代小説というジャンルで山本兼一は独特の暖かさを持った作品を書いていたんだと思います。普通の人間の持つ普通の暖かさが、俗にいう悪人を描くときでも必ずその暖かさが付いています。捻りに捻った人間の精神状態は描いていません。もし居たとしても、この触れ合うほどの暖かさが捻りから解き解してしまったでしょう。もっとお茶のことを書いて欲しかったと思います。楽しかったので、ありがとう。
昨日は、わが西運寺の十夜法要でした。朝から設えの準備、午後は受け付けと塔婆の受け渡しで、夕刻には慰労会と一日中お寺に居ました。毎年のことでなんとなく段取りが読めてきました。この十夜法、要するに塔婆供養の行事です。一年に一度檀家が集まって和尚さんの講話を聴いたり、アトラクションの落語が有ったりと、結構有意義な行事です。今回の講話の講師は、愛知県額田郡幸田町にある三光院の鈴木健祐上人さんでした。尼入道と智者の話は面白かったですねー。考える哲学なのでしょうね。世の中はだんだんと宗教の概念が変わりつつあるようで寺の存続も不安な時代になりました。家に帰ってから、宗教そのものが必然か否かという大きな命題が突きつけられていると感じ、また息子のことも絡めて未来を展望したら、安穏と出来なくなりました。
Posted by 新茶 at 09:31│Comments(2)
この記事へのコメント
新ちゃんの感想を読んでいるとやっぱり読みたくなっちゃいます(^-^ゞ
家をつないでいくって、とても大変なことですね。
私もつくづくそう思います。
家をつないでいくって、とても大変なことですね。
私もつくづくそう思います。
Posted by おかぴー at 2014年11月22日 15:13
コメントをありがとう。この’とびきり屋の四冊’はいいと思うよ。すんごくお薦めです。今は東野圭吾を読んでいます。上手!
Posted by 偽称詩人 at 2014年11月22日 20:19