2014年12月28日

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「教科書に載った小説」佐藤雅彦:編 を図書館から借りてきた。なんていうか、自分がつまらないフィルターを持っていることに気付かされた短編小説集でした。教科書に載っていたからといって、決して箸にも棒にも引っかからないつまらない話しだろう、という思い込みは残念な事でした。なにをこの話が面白いのかを、授業的に進めたのでは面白い筈がないのである。人の心の振幅は人前で大きな声で発言などはできなくて、一対一の対話形式にでもならないと言葉にならないだろうと思うのだ。日本の文学の愛おしくなるほどの、あーなんて日本人なんだ、と云わせるほどの情感。一つ一つが珠玉そのものであることに気付いてほしいのだ。ベンチはリヒターだけど(設定は戦時下のドイツ)話しの節回しは、これはもう日本。でも、歳を重ねないとそのフィルターを取り除けないかもしれない。でも読んで欲しい。佐藤雅彦の視点がいい。



Posted by 新茶 at 17:24│Comments(0)
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