2015年02月15日
「きよしこ」
「きよしこ」重松 清:著 新潮社 を読み終わった。「きみの友だち」より時代が下ってるから、私の世代でも背景をイメージし易いし、心情的には近いと思えた。吃音を抱えたきよしくんの少年期の心理状態をあからさまに読めて、自分の若き日の辛かった事や、楽しかった事を思い返しました。きよしくんの周りには何時も変わった人が登場しますが、本当は少しも変わった人達ではありません。何処にでも居る、そう、私の周りにも大勢居る普通の人間です。皆それぞれに思惑を抱えていて苦悩しながらも、泣きながらも、笑いながらも平然と毎日を過ごしている人達です。色々な人達の中で試行錯誤しながら生きてゆく少年の逞しさや、健気さに涙する連作の物語です。気付くと涙ですから、電車では読めないかも。重松は続く・・・
Posted by 新茶 at 08:46│Comments(0)