2015年06月08日
周五郎と虫
「楽天旅日記」山本周五郎:著 新潮文庫
お気楽に読めて、夢枕獏を読んだかの様でした。勿論楽天ですがその奥にはユーモアに隠れた哲学が覗きます。世情に疎い世継ぎの筈のバカボン若様が側室達の陰謀で滅せられるのを如何にして切り抜けるのかが、バタバタ喜劇で描かれる。周五郎のバタバタやカオス的、有機的人間の渦は、季節のない街で描かれるように、人恋しくなる温かみが満載です。
事務所のガラス窓にいた象虫?甲虫類です。背中に白い新撰組みたいな縁取り、口が内側に曲がっている?
下から見ると下肢の付け根が赤い。こんな風に詳細を眺めたのは小学生だった頃から50年以上経つ。どうしたら名前が判るのだろう。そして、この虫はどうしたらいいのだろう。
Posted by 新茶 at 08:22│Comments(0)