2017年10月04日
アキハバラ
「アキハバラ」今野 敏:著 中公文庫
碓氷のシリーズ2弾。もう読むのが少なくなってきた今野だけどまだまだ有る。このアキハバラはドタバタの連続で息を持つかせず終わりまで一機である。ある田舎モンが起こすつまらない事件が、いろいろ絡まってスパイやらやくざ、ねーちゃん、店員、店長、ロシアマフィア、そして警察警官なにがなんだかわからなくなるかと思えば、解るのである。それは、今野の腕です。時系列を乱さない、アナログを大事にするからあとで、あーだったじゃないなんて手法は撮らない。誰がどういう行動言動かが見える。これは大事なことで、文章とはこいうことを指すんだと思いました。そうです、小説はアナログの極致なんです。そして通奏低音は情感なんですね、ヒューマニズムなんちゃって。次はパラレル。米澤穂信「いまさら・・・」がまだだ。
Posted by 新茶 at 17:09│Comments(0)