2012年12月02日
プレシオザウルスと日曜の新聞
「完全なる首長竜の日」乾緑郎
帯にもある通り評論家たちが絶賛のサスペンス・SF・ミステリーなんです。とにかくすらすら読めるから文章は上手いんだろう。そして勝手なシーンを想像出来るんだけれども、自分の描いたシーンは劇中の夢の中なのか、劇中の現実なのか判別不能に陥る。意図された不安に操られてしまう。これを不快と読むか、面白いと感じて身を委ねるかは、その時の精神状態によるのである。夢と現の往還の操作だけが際立っていて、一体主人公による何がこの作品の訴えたいことなのかは希薄である。私の読みが浅いんでしょうきっとね、多分そうでしょう。全部夢
日曜の新聞から、この人この本
松岡正剛さんの実験書店「松丸本舗」の閉店の話の欄からの言葉で「関係性の発見」と「共読」の言葉に共鳴した。なんかあたたかくてジワーときた。
YoMoっと静岡
ザハの新国立競技場の画が又載っていました。南西から新宿方向の完成予想図なんですね。もう建物の範疇を超えた造形と思ってしまう私が古臭い固定観念に陥っているという証しかもしれません。本当にこんなものが出来てしまうのかっていうのもあるね、でも何故かフランク・ゲイリーは腑に落ちる(そこに存在する意味性をこちらが観念的にも理解できる表現なのだ)。きっと、多分なんかあの画と違うねっていうのが出来る筈だよ。じっくり見ててご覧なさい。
養老先生のさかさま人間学
まことに納得できる良いお話です。脳の発達と二足歩行の関係を身に持って実感できるコラムです。単純なはなしですが、これをこの様に解りやすく説明するのっていうのは、容易いようでいて文章にするのは難しいことなんです。余談ですが、プレシオザウルスは首が長すぎて脳が発達しにくかっただろうと推測しました。故に美しい造形体なんですね。ザッハはこの動いている生命体の造形に惹かれているのかなあ。建築は動くのか?アーキグラムを秘かに踏襲しているのか?なんて思っちゃいました。グルグル回るお話でした。
Posted by 新茶 at 10:07│Comments(0)