2013年03月19日
はぐれ牡丹
「はぐれ牡丹」山本一力:著 ハルキ文庫
山本一力の「あかね空」の次作です。江戸市井の健気で強く逞しく生きる娘です。このジャンルの話は時代物では定番なのですが、それゆえに作者の本領が発揮される分野です。一力は家族の絆を加味して、一つの秩序を説得しています。秩序とは序列や格差でなく人々の思いやりや慈しみによる倫理観に近い絆を言っていると思いました。弱い者同士が生きる為にはこの絆のみが糧になるのです。当たり前の事なんだけど口にするとなんか説教じみてしまいますが、物語になると説得力があります。
先の土曜日に藤枝市博物館主催の建築見学会(鴫谷家の長屋門、若宮神社、花沢の集落)に参加しました。説明係は伝技塾と志太建築士会のまちづくり委員会が担当しました。私の担当は鴫谷家の長屋門でした。拙い説明を見学者の皆さんは暖かい目で聞いて下さいました。感謝します。こののち若宮神社を本多さん、花沢の集落を三津原さんが説明してくれました。楽しい土曜日でした。帰りにわけぎと梅干を買ってきて、マーケットでイカのゆでたのを買ってきてヌタを作りました。旨かったなー。幼いころはヌタなんて大嫌いだったのになー。こんなに季節を味わえるものなんてめったにないよね。日本の季節っていいなあ。
Posted by 新茶 at
13:47
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