2014年01月07日

北 重人



「月芝居」北 重人:著 文春文庫を読んだ。既読の「夏の椿」「蒼日」の作者ですが故人である。平成二十一年に六十一歳で亡くなられている、惜しい作家でした。私より二歳年上の建築家で都市環境設計の人でした。綿密な情景描写を古地図や現場を足で歩いて、書き写すので、時代は違っていてもリアリティーがあり、緊迫感は普通ではありません。だから読むときにはまだるっこくても一字一句を飛ばさずに読むと味が出てきます。プロローグなども親切丁寧だからじっくり味わうべきです。バルザックの小説もそうですが、この序章が後になって思わぬ効果をもたらします。「月芝居」では後でこの場面が重要になるだろうと予測は出来ます。登場人物の心の動きなども、文字裏で作者の思い入れ(こう読み取ってほしい)が伝わってきます。江戸詰の武士たち、片や市井の人々が悪の蔓延る江戸の町で苦労しながらも、めげずに生き抜いてきたか、を北の頭を通して読める作品でした。未読の北 重人の作品はあと一冊「白疾風」かな?北 重人の作品は時代物が好きな人にはお薦めの作品です。是非読んで欲しいものです。

 暮れと正月のプール休みで体がなまってしまったので、久しぶりにプールに出かけた。ゴーグルやパンツを今の内に替えないと支障を来たす恐れがある。パンツは約3000円、ゴーグルは約1500円を用意してある。以前書いたように6ビートが打てない私の脚を諦めました。多分3拍子が苦手なんですね。日本人ですからなんの不自然もないわけです。今年も楽しくゆったりを心掛けて続けます。プールに感謝

  


Posted by 新茶 at 11:01Comments(3)