2015年02月28日

エイジ



「エイジ」重松 清:著 新潮文庫 を終える。擦り傷のようにヒリヒリする青春の始まりに、自分でない他人をどんな風に理解してゆくかが、テーマです。勿論自分もです。中学時代と云うのはそういう世代なんだ。病院と学校しか知らない私の中学時代には、この今の子供達が随分と大人びている風にも見えます。何も考えていなかった自分が思い出されます。しかしながら、大人とか子供とかの区別を考えてみれば、時間差しか無くて、大人に見える人間も幼稚な頭がそのまま時間だけ過ぎた恥ずかしい大人風がいかに多いかということです。重松を読むと学校も世間も似たり寄ったりなんだと思います。みんな心の中で叫んでいる。云いたいことをいっぱい詰め込んで黙って歩いているんだろう。
 荻原と交互に読んでいたけど、違うのも読んでみるかな。と云えども似たような知っている作家にしか食指がうごかない、狭いんだ。

筍がもう出ているんだってさ、もうじき春が来る。何も変わらない。  


Posted by 新茶 at 09:20Comments(0)