2011年10月02日

「悪党芭蕉」

「悪党芭蕉」著:嵐山光三郎、新潮文庫を途中で諦めないで読みました。実に詳細に芭蕉の生き様を現しています。今まで床の間の掛け軸の中に鎮座していた俳句の聖人が、茶の間に、いや土間に生身の人間として現れたようです。だからと言ってすべての句が地に落ちたかとは言えず、逆に味わい深く誰にでもうなずける優れた句だと思えるのです。芭蕉の云う「不易流行」「軽み」「作為の否定」は難しくて理解できず、自称詩人としては落第です。「奥の細道」の序文で漢文体の「月日は百代の過客にして・・・」はオリジナルではないにしてもスゲーカッコイイと思いませんか。やはり聖人です。

  


Posted by 新茶 at 18:42Comments(0)