2013年04月29日

荻原 浩



「母恋旅烏」荻原 浩:著 双葉文庫
周五郎の樅の木・・の途中だけど、図書館の休館と重なったので、間に荻原を読んでしまった。両極端の話。片や大真面目、片や抱腹絶倒とペーソスというわけで、頭蓋骨の中は二つに割れていた。今朝この旅烏が終わったので、晴れ渡った朝のようにスッキリした。荻原を何冊か読んだけど、この旅烏を読まないと片手落ちだったと気づいた。別に片手落ちでも何ら困らないのだけどね。登場人物全員が誰でも想像できるキャラなので、話しの展開に戸惑うことなど一時もない。場面を描きやすいのだ。懐かしくて、愛しい人間を描かせたら荻原だね。兎に角、面白くて欠点があろうが無かろうが、辻褄が合おうが無かろうが、これが荻原なのだ、が満載なのである。
 母が病院から自宅看護へ移る。母の人生も、私から見れば懐かしくて愛おしい。文字に表すことなど不可能なんだけど、感謝だけです。  


Posted by 新茶 at 09:06Comments(3)