2013年10月24日

湖北地方研修

伝技塾の年1回の研修旅行に行ってきました。一泊しました。今年は琵琶湖の湖北地方に点在する社寺建築を見て回る企画でした。この地方は、近代社会の流れから少し外れてしまった故に琵琶湖を中心として栄えた中世期の古建築が数多く残されているようです。数が多いので数か所を駆け廻りましたので、疲れました。歳です。





小浜市の明通寺です。山の斜面に建てられているので山門から急な階段を上ります。山門も和様の創りです。登り終わると本堂と三重塔があります。大きな本堂で典型的な和様です。縁廻りと斗供、蔀戸は鎌倉時代を彷彿とさせますが、内陣は高くて禅宗ぽい感もあります。




三重の塔です。洗練された和様の典型です。これの度を越すと艶っぽい衒いを表現してくるんですね。面白いですねー。武士のストイックさからあだ花又は、魔界へと引き継がれてバロックにまたロココへと邁進するんですねー。まあそんなことはどうでもいいですから次!



次と言ったけど美しいものには適わないので入れた。幾何学による美学を自然に合わせるという筋が通ってると思いませんか?



小浜の神宮寺なのだ。総勢5名の集合写真の後ろに見えるのが神宮寺。緩やかな曲線で軒が深くていかにも和様の様式なんです。沿革はWikiで調べて、且つ読んで貰うと説明が省けますが、二月堂のお水取りとの関係があって「へーえ」と鵜呑みにした振りの私でした。



明通寺と同じ和様の様式ですが、明通寺は二手先、神宮寺は一手先だから支輪が浅い。なんちゃって判ったような専門用語ですが間違っているかもよ。



和様の斗供がきっちり出来ているので少しも貧弱ではない。なにも足さないなにも引かない、そしてじっと動かない。光と影、美しいでしょ。抒情に流れてもいいのだ。そして木鼻は拳風だから大仏様かな?でも一番大事な事は神と仏の混合だというを忘れていました。名前からしてそーなんだよ。



タダ単に灯篭ですが綺麗な線を感じたので、明通寺の階(キザハシ)の時と通じるものがあったので出す。こういうの(直線と曲線の妙)が好きなんです。私の文字では説得力は無い。





西福寺にも寄りましたがカット。小浜のホテルで一泊。大好きな鯖寿司、焼き鯖寿司、旨くて名前を忘れた魚の料理をこれデモかという程食べて寝た。次の日は、期待の大瀧神社。前評判に違わずビックリ仰天の建物。建築家だったら一度は見ておきたいル・トロネに匹敵する怪物でした。ガウディとか有り得ないような形の建築物を創造することもまた、想像することもいいのですが、この大瀧神社はそれ以上の何かを語っています。実際ここにこれが存在するというファンタジーでない異境の世界をみれるのです。遅れましたがこの神様には紙の神様と水の神様が居られるようで、和紙(越前和紙)の神様でもあるようです。故に日本画の横山大観の標字の碑が有りました。他にも古い寺を巡りましたが心は皆に附いていけませんでした。ヘトヘト、歳だね。

明通寺に榧の木が有ったんだけど、樅の木とそっくりだったんです。なのでその違いを検索したらいっぱい出てきました。皆知ってた?

  


Posted by 新茶 at 14:54Comments(7)