2014年05月09日
宮部みゆき と 低反発
「震える岩」霊験お初捕物控 宮部みゆき:著 新装版 を読んだ。宮部ワールド満載で、可笑しくもあり、恋の予感も有る楽しい読み物です。大体に於いて霊感のある人間が話に出てきて、事件を解決する方法であるが、これまた読んでみると楽しいのである。今回の宮部は忠臣蔵の話に行き着いて、過去の怨念因縁に端を発した物の怪の話であるから、霊感で対処は正しいのかもしれない。登場人物の一人の右京之介という若者(算学をめざす与力の息子)が極めてユニークな人間であり、この物語を面白くしているのである。宮部みゆきの描く人間は現在でも何処にでもいる普通の人間だけれども、めげないで笑顔で前にすすむ昭和人間のようで好感がもてます。ラジオ体操みたいだね。
静岡新聞5月4日の日曜版 平田俊子の低反発枕草子です
出だしが 思い出は思い出をつれてくる そしてあっちゃんの行動が綴られて、やはりあっちゃんにはかなわないと思ったのだった。 で終わります
上手いですねー。なんの滞りもなく楽しく情景が浮かんで、その時の心情が手に取るようにこちらに届きます。学級日誌に牧水を記したあっちゃんは今どうしているんだろう。牧水の歌といえば、白鳥はかなしからずや空の青うみのあをにも染まずただよう かな?浮かんでくるのは。この歌では担任のK先生には向いてないね。とにかく低反発は面白いぞえー。
Posted by 新茶 at
09:22
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