2017年02月10日

ものを言っちゃいけない?



「赤川次郎の文楽入門」~人形は口ほどにものをいい~ 赤川次郎:著 小学館
入門編だったらしおんの二冊です。がしかしです。この赤川次郎もまた格別に入り込んでいて唸ります。邦楽に関しては必携の書でしょう。ようするに舞台芸術、芝居、演劇のなんたるかを網羅していて、歌舞伎等には遠慮がちなものにはヘーというしかありませぬ。そんで気が付いたというか、納得の極みはまた、邦楽に関しての文科省のくだりです。愛国心と邦楽の芸術を絡めて政治的に讃えながら、補助金などを利用して煽る方策には断固ノーというべきです。政策側のアリバイ工作の為に芸能が廃れてきてしまったこと(俺たちがやってあげたから、残って来たんじゃン、かんしゃしろよ、なんて言ってるんでしょうね)に危惧いたし候です。だから、こういう事を言っちゃいけないのでしょう。また非難と脅しの電話が掛ってくるんでしょうね。懲りない私目でござりまする。

「曽根崎心中」が世話物のどうしようもない弱さの頂点ですね。だれしもが心の奥底に抱えたグズのオリなんだ。ドストエフスキーじゃん。  


Posted by 新茶 at 08:35Comments(0)