2017年05月06日
米澤穂信
「儚い羊たちの祝宴」米澤穂信:著 新潮文庫
「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」を読んでもういいかなって思っていたけど、芥川の「地獄変」へのオマージュだと思われる羊を是非読んでみたいと思ってしまった。確かに絵師と赤子泣いても蓋とるなは相似形でした。それに米澤の文学的側面の文語体も極めて古典的で感心しました。難しい語句、漢字がでてきて勉強になります。文机はふずくえと読むんですね。ふみづくえと読んでいました。「玉野五十鈴」のなかで、あれは確か、霖雨降りそぼつ六月のことだったと思う・・・とあります。すごいですねーこういう文体をさらさらと書き込んでこの文に相応しい文章を作るんだから・・・さすが!たまげちゃいます。でもね古典海外ミステリーの素養も必要とされる短編連作ですので、覚悟して読みましょう。
Posted by 新茶 at
18:18
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