2011年08月16日
「押入れの ちよ」荻原 浩 著
お盆にピッタリの本でした。「愛しの座敷わらし」の前前著で、その間に「千年樹」というのがあり、又読もうかなと思います。「押入れのちよ」は短篇集で、荻原浩節満載。白眉は「木下闇」「しんちゃんの自転車」。全編に亘ってジワーっと切ない愛おしさが救いです。大体に於いて幽霊、妖怪ましてやUFOなどというものは端から信じてはいないのですが、京極夏彦、宮部みゆき を読むようになってからこれもいいかなって思うようになりました。歳をとったからかな幽霊も妖怪も許容範囲です。現実の人間の狂気の方が怖いし、自分の狂気は思い込みのお面では隠せないし。世間の中の狂気は、境目も無くなった今時だから、やさしくて単純な方に行こうと思う。歴史は狂気で作られる。Fictionに遊ぼう。どちらでもマーイイカ支離滅裂。
今朝、盆棚を片付けて、瀬戸川で精霊流しのモドキ(環境配慮)をしてきました。帰りに膳箸の一本の両端にダンゴを挿して送り火の煤で真っ黒にして玄関の上の吊るしました。悪霊祓いらしいです。夕方には送り火をカドグチで灯します。ご先祖様はお墓にもどるんですね。盆棚を片付ける前に、91才の母が車椅子に座ってジーット手を合わせていました。このお盆をどんなふうに見ていたんだろう、覚悟?私もあと何年生きるのだろう、プールで泳いでこよう、命を確かめる為に。
Posted by 新茶 at
14:09
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