2013年11月06日

宮部みゆき



「泣き童子」宮部みゆき:著 文藝春秋 である。副題は三島屋変調百物語参之続で延々と、おちかの聞き手役は続く模様なのだ。物の怪やら怪奇な話を聞くだけの娘なんだけど、聞き手たるもの話しの内容は口外は出来ぬのだ。怪奇な話だからこそ、ひとの心情が如実に現れて、心の闇を深さを知ることになるのでしょう。奇をてらった話し上手が現代ではまかり通っていますが、聞き上手は少ないですね。
 実に面白い六編の連作で、どれもがジワっと来ます。「あんじゅう」も良かった。

右の新聞の切り抜きは静岡新聞の昨日かな?「窓辺」で、杉浦文夫さんという校長先生が書いていました。ひとことで「ただ若き日を惜しめ」を言っています。漢詩からの言葉と聞いて、尚いいですねー。若者が聞いても右から左だろうけれど、届く時まで、気が付く時まで言い続けるべく言葉なんだね。二俣高校の校訓だそうだ。色や形の無い言葉っていうのは日常に埋もれやすいのだ。  若き日を惜しめ!  


Posted by 新茶 at 10:45Comments(1)