2013年11月21日
山本周五郎
「人情裏長屋」山本周五郎:著 新潮文庫
情というもののカタチを社会の底辺としての裏長屋をベースにして面白可笑しくかつシミジミと語ってくれる。時代物の作者は数多いけど、私は周五郎に行き着くのだ。ボントロさんは藤沢周平だった。この短編集は周五郎の語り(落語、講談)っぽいところがなんとも庶民的風情を文字で表しているようで微笑ましい一面も観れた。
「新参者」東野圭吾:著 講談社
テレビで演っていたらしいのだが知りませんでした。渋く地廻りをやり、地元の風景や事柄を徹底的に調べ上げる刑事。事件の解明には些細な事でも何かが変わっている事を見つける事。必ず何かが変わってしまった原因が何処かに現れている筈という信念。ゆえに生半可な聞き込みじゃあない。刑事ってここまでやらなくちゃいけないよね。なんのことは無い風景の中にいる人も心の中は千路に乱れているのかもよ。人の不思議です。
Posted by 新茶 at
15:59
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