2014年09月29日

長野の友に会いに



卒業論文のグループが長野に集まりました。何年振りなんだろう。兎に角嬉しかった。昔の面影が行動の随所に観れるのが面白い。別にどこでも良かったのだけれど、玉井さんの長野にした。初めて特急の「しなの」に乗った。鉄っちゃんじゃないけど、降りて写真を撮った。



まず善光寺にお参りなんだけど、その前にそばを食べた。大もりをね。フーってな感じの腹になりました。そして仁王門。光雲の作です。多分すごく緻密なんだ。運慶快慶とは違うだろうけど、違いは解からない。山門より仁王門の方が参拝者の心臓を掴みやすい。仁王門で覚醒させて、山門で鎮める。



三門を抜けて本殿。まあなんというかデカい。恐れ入りました。玉井さんがこの内部で工事を担当しただなんて、恐れ入りました。破風の漆は風雨で剥げてきます。下の唐破風はまだ大丈夫ですね。そして生涯二度目の胎内くぐりをしました。暗くて信じれるものが手の先だけというのも、意味ありげで良い体験です。



東山魁夷美術館に連れて行ってくれました。入り口で二人。左、玉井君(長野)右舛井君(水戸)もう一人の啓ちゃんは事情により欠席。




谷口吉生の設計で極めてソフィティケーテッドで直截で空間を消し去る手法です。中庭の水面の揺らぎが自然で心地よいのだ。魁夷の作品でおそれいったのは、唐招提寺の襖絵の下書きで、何枚も何枚もズームを繰り返した手による習作でした。で、良く観たら、他の作品も同じ様に出来上がっていることに気付かされました。すごいですねー。でもね、そのラフスケッチのラフさがとてもこちらの琴線に触れるんですね。たまらないです。



玉井君が長野市内で藤森先生の住宅作品を探してくれました。やはり、藤森先生らしい、手の跡が満載の住宅でした。この後に玉井君の家に寄って奥さんを囲んで積もる話をしたのち、松代荘に行って風呂に入って美味しい食事をして寝ました。一杯話しをしました。朝も鉄分硫黄の風呂に入ってから出発。

北野美術館に行きました。日本画、油絵、彫刻と美術全般のコレクションはさすがです。しかしながら、観るのに夢中で写真は疎かになりました。一階の日本画では抽象と具象の狭間を右往左往し、へたうまのうまをいかにすくなくしながらも絵にするすごさ。絵画の狂気です。二階の洋画と彫刻では肉体と眼で見た現実こそが美学という怪しさを学びました。というか勝手に思い込んでいるんです。木村荘八には脱帽でした。筆に弱い伊久美です。ゴメン、結局解からない。でもいいのだ。補足:忠良の帽子もあるよ。



小布施に移動して、お昼はリッチな桝一のレストラン。何十年も前に来た小布施です。土日の小布施は栗の季節で、渋谷みたいです。焼肉と鯛の汁、栗おこわ。これまた北野建設なんだよね。ほんとに美味しかった。でも時間を逆算すると足りなくなったので、帰路につくことにしました。また逢おうね。



帰りの電車内のシルエットに詩情をみてしまいました。と言いたいところだったのですが、この数時間前から御嶽山が噴火したんだって。まったく知らずに、知らされずに、電車は走っていました。車内も静かでした。玉井君ありがとう!奥さんによろしく。












  


Posted by 新茶 at 09:28Comments(2)