2015年09月18日
警視庁捜査・・・
「特命指揮官 警視庁捜査二課・郷間彩香」梶永正史:著 宝島社文庫 13回このミス大賞なんだけどタイトルが長いし、表紙は印象薄いし、非常にもったいない。それなのに中身は結構面白い。だけど主人公はよくあるタフな独身女性。ストロベッリーぽいディジャヴ感のあるデカくて怖いおんな。嫌いではないけど、好きでもない。まあ炭酸水を飲んだときの様なさっぱりとした感じ。附箋をした行は、「どこで間違ってしまったのだろう。丸山はよく、そうつぶやく。」である。そう、ポール・サイモンのAmerikan Tuneの訳詞にもある70年代を経た初老達が懐古、懺悔するこの言葉である。この後ポール・サイモンは「ああ、でもいいんだ、もういいんだよ。」と綴るんです。ブラームスの肯定しながらの諦念に近く、鴨長明にも通じてしまいます。この行は私のハートにシンクロして、じっと本を持つ手を凝視していました。この手も私の間違いと一緒に生きてきた。
警視庁、警察庁の内部の荒唐無稽か、否かは日本の中枢に入り込んだことが無いので判りませんが、フィクションの面白さは満喫できること請け合います。一気読みはまちがいなし。所詮エリート達のお話ではあるのですが、そこんとこの解説はは無理な話です。今の日本も同じですが、ほんとうのエリートでさえもこの為体の日本は変えられないのです。エリート達は権威に胡坐をかく。
耐震診断の源泉表でマイナンバー制の説明を受けました。このような小さな石ころの様な国民でさえも数字で管理される日本になってしまいました。世間の片隅で自給自足でさえも出来なくなりそうです。山頭火のように詩を詠みながら托鉢の行脚はムリ!と知りながらも憧れていたのに・・・得体の知れない存在は消えて無くなれ。というお達しですかね?生きづらく世知辛い世の中が来ている様です。せめて頭の中だけでも自由に羽ばたけるのを残してください。大袈裟?
Posted by 新茶 at
08:45
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