2013年06月05日

鯨統一郎



「隕石誘拐」宮沢賢治の迷宮 鯨統一郎:著 カッパノベルス

 純真無垢な科学者の理想というイメージの宮沢賢治をオカルト宗教に仕立て上げた団体との戦いが、これまた純真無垢な一市民に降りかかってくる。筋としてはこんなかな?だから極普通な(こんな普通ってある?)マニアからすれば荒唐無稽というより、邪道っていわれるかもしれないけど、まあそれもよしってことでいいのかもしれない。作者はあの「邪馬台国・・・」の鯨さんです。面白かったですね。
 面白いのは、宗教やら、思想、鉱物、星座、とアラユル知識の事が書かれていて、ああ宮沢賢治のマニアっていうのはこんなところに惹かれちゃうんだろうな、って思いました。通り一遍の半可通でも読めるから、それはそれでいいのだ。興味がそれ以上に募って、もっと知りたいと思えば、その時はその時なのである。結論は虔十を教えてくれたマコちゃんの云う「ひとそれぞれ」である。この虔十もちょこっと出て来たよ。  


Posted by 新茶 at 09:11Comments(2)