2013年06月17日

初めての島田荘司



「暗闇坂の人喰いの木」島田荘司:著 講談社文庫を読む。680ページ、長い。奇妙変人の探偵が悍ましい殺人事件を解く。何人も死ぬ。そして、巨木の楠の所為にする。著者までもである。納得がいかないのは私だけ?人間以外の罪人なんて居ないゾ。本格ミステリーもいいけど、時にはそのトリックの技が気にかかる。あれはこーいう事だったのかという前段が開示されていないと、トリックは見破れないんです。そのトリックにも情の根底がほしいのだが、それを読みたい私は古いのかもね。猟奇的人間と変態人間と戦後のカオス的状況とエキセントリックな人間たちを登場させればこんな物語も成立するだろうけど、ゲーム的である。ブログで初めて批判してしまいました。いけなかったかな?スコットランドのインバネスでのくだりは地図を広げて読んで楽しかったし、暗闇坂の景色を想像したりして面白かったと思う。以上。

  


Posted by 新茶 at 22:07Comments(0)