2013年12月05日
ジュヴナイル
「赤い夢の迷宮」勇嶺薫:著 講談社文庫
ジュヴナイルミステリの旗手と言われている作者ということで、最初にジュヴナイルとは何ぞやということでWIKIをみた。若い人向けの小説を指すということだ。JUVENAILときた。それでjugendstilユゲントシュティールが思い出されて。DE STIJLデスティールまで頭が巡った。サッカーの人だとユヴェントスに行くね。STILは様式スタイル。ようするに若さ、青春、溌剌型ってことでした。中身は帯にあるように同窓会?だけど全てが仕組まれた、いやはやそこまでー?てな感じ。読み進んでいるといつの間にか読み終わる。最短時間かもしれない。面白いことこの上無しと言いたいところだけど、気になることがある。物語だから荒唐無稽は大賛成なんだけど、一つの物語の中での荒唐無稽の幅が違い過ぎるとリアリティーが薄れる。この荒唐無稽の振幅のバランスが取れていると読み手のテンションはストレスが掛らない。時代小説はこの振幅が読者は解明不明なので読めてしまうんだと思う。今回のこの小説はその辺が極めて振幅が大きい。でも面白いのだから良いとする。前回読んだ「パラダイス・クローズド」は閉ざされた状況での事件で、今回も場面設定はこの閉ざされた世界なんだけど実は・・・。どんでん返しが楽しみ。
Posted by 新茶 at
13:50
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