2014年04月24日

知恩院



知恩院の御忌大会に行ってきました。朝5:00に出発。9:00過ぎに着きました。大きな儀式に参列したのですが、長い時間の正座で足はロボット状態でした。お茶の稽古で慣れている?とはいえ、それを遥かに超えていました。儀式は儀式ですから、荘厳の一言しか出ませんでしたが、浄土宗という宗教の一面を見れて、うちの住職さんも階級、序列の中で苦労しているんだなってシミジミ思ったので、心にしまっておきます。
 私の目当ては国宝の三門(知恩院では三門と表記)でして、この大きな木造建築の足元の周辺が気に入っているのです。高低差とスケールのバランスは小さな中庭などで構成された数寄屋のミニマムな空間構成とは異なる、大胆でいながら絶妙なる舞台構成にまいってしまうのです。どんな人がどんな姿勢でいてもここでは登場人物の役者になれるのです。「絶景かな、絶景かな」です。
 和尚さん2人の風景も、背景により2人の足元にミケランジェロの人間賛美の美学が思い起こされます。



わが西運寺の檀家衆が女坂の階段を上っていきますが、若い人が少ないので下向きかげんです。



御堂側面の障子と舞良戸です。障子の組子は太目ですがこれがいいんです。この全体とマッチしています。風化して育った舞良戸の褐色と白い障子がストイックな宗教施設を感じさせてくれます。



三門の裏の急な階段から山門を見返すと深い井戸の底を見ているようですが、石畳と山門の足元に魅入られてしまいます。なにかが上手いですね。



季節も命溢れる美しい時期故かな。



ある美学に裏打ちされたコーディネートによる演出は、単純な私などは簡単に打ちのめされてしまうのです。でもこの演出も破綻のないよう、気を配っている人達のお蔭なんですね。感謝


   


Posted by 新茶 at 09:36Comments(2)