2019年02月12日
乃南のオト
「風の墓碑銘」乃南アサ:著 新潮文庫
なかなか面白いコンビでした。大腸がんかな?なんて読んでました。でも僕よりずっと若いんだよな、滝沢は。乃南は伏線が上手いと思う。難解でなく少しずつ糸口を、手繰り寄せて、ゆっくりと緩めなく開示していくところが良い。だからずっと乃南が読みたくなる。女性のいらいらの表現も「ふーん?」なんだけど当を得ているんじゃないかと思える。犯罪はつまらない気持ちから発生する。この際、まだ読むのだ。
Posted by 新茶 at
07:39
│Comments(0)
2019年02月06日
交番
「駆け込み交番」乃南アサ:著 新潮文庫
高木君と文恵婆さんとの心温まる繋がり、そして退官まじかの刑事との繋がり、人は他人を通じて大きくなっていく。昔からあるちまたの設定でありふれているからと言って決して古くはない。大事なテーマが有るのでしょう。
だけど、親がじぶんの子供にきがいを加えて殺すっていったい何なのか解りません。児童相談所の職員もダメですが、殺した本人の性格というか心の中を知りたいです。どんな風に生きてきた人間なのか。この子に何かされたわけでもあるまいに。何故だろう、それが気になる。
Posted by 新茶 at
18:06
│Comments(0)
2019年01月30日
マエ持ち二人組?
「すれ違う背中を」「いちばん長い夜に」乃南アサ:著 新潮文庫
「いつか陽・・・」を読んで、私はこういうのばっかりだけど、いいかって思ったので2冊読んでみた。言葉に出来ないけど、やさしさで生きる人を描く。ただそれだけでいい。言葉に出来ることもあるけど、その場その場で出来ない時もある。でもずっと見ていると見えてくる。本当はすごーく優しいんだってことが。こういうのは文章にするとコッパズカシイね。と言いながら、次に一冊高木君を読み、音道も読むつもりです。偏ってきたかな?
Posted by 新茶 at
08:10
│Comments(0)
2019年01月19日
しゃぼん玉
「しゃぼん玉」乃南アサ:著 新潮文庫
秀逸な作品です。少し捻ったかっこいいのが好きな方には不向きかもしれませんが、典型的な古典風涙頂戴もいいものです。うまいのか、へたであるわけなどないのだろうが、朴訥なヘタウマを装っているのかもしれません。シリアスと朴訥なヒューマニズムの傑作です。こんなジャンルが乃南の領域なんですね。次に読み始めたのも前科者女性二人の作品だから、そんでこの前は、交番のおまわりさん。乃南は日常の悪と優しさを並列に置いて人間性を問いかけて「優しいのが人間じゃんって思いませんか?」って言っている。周五郎みたいですね。兎に角読んでみてください。自分の母を思い出しました。最後には会ったのかなあ。
なぜヘモグロビンは赤いのか?植物の葉緑素はなぜ緑なのか?不思議ですねー。して、恐竜から鳥へのプロセスを観たい。骨はいかにして空洞へと変化したのか。前肢の羽根への過程が見たいのだ。ミーハー的にフェルメール展のTシャツ、サグラダファミリアのスタッフTシャツが素晴らしかったね。今日は以上
Posted by 新茶 at
08:33
│Comments(0)
2018年12月28日
乃南
「いつか陽の当たる場所で」乃南アサ:著 新潮文庫
以前Aさんに薦められて女刑事のを読んでから随分経てしまったので、シリーズの違うのを読むことにした。これは女囚だった経験のある二人の物語で、何処かせっぱつまった気持ちの不安定さが読者を引きずります。読まずにいられない。救いなどある訳がないようで、シーンのひとこまの片隅にチョコっと見え隠れする人情が乃南のテーマかもね。マエ持ち女二人組。「ボクの町」も読んでみるけど、次は宮部なのだ。苦手なのに読む拙者。
Posted by 新茶 at
08:38
│Comments(0)
2018年12月20日
今野敏
「継続捜査ゼミ」今野敏:著 講談社文庫
こんな設定が現実には無いのだろうけど、面白いからいい。女子大の設定も今野らしくていい。なんか歪んだ設定なのが、時々ひずみを表出しながらも、それを味わいにしてしまうところが上手いと思う。三つの事件を解決したことになってしまうのも物語ならではです。次は乃南アサどすえ
フェルメールを観たい。お茶の稽古に行きたい。生きる希望は望が支えている。花入れを作っている暇などありゃしない。近頃分裂症かつPTSDです。「代官様、大目に見て下せえまし。」てなかんじ。
chimataでは南青山と辺野古が賑やかのもとです。みんな見て見ぬふりを決め込んで素通りしています。恐ろしく無関心ではないが、触らぬ神に祟りなし、君子危うきに近寄らずの実践ですか?にほんも今にどこかちかくの大国に併合されそうです。ああ恐ろしや。沖縄はずーーーと犠牲者なんですね。そして低所得者とか、ちょっと外れちまった子供も現状維持でハイソのゆうえつかんを満たす道具でしかないのでしょうか。淋しい未来が待っています。孫の名前を考えています。未来に希望が欲しいね。
グチを書く
近頃、記事の途中にべつの記事やCMが入っていたりで集中力が途切れることが多い・これではさすがの私でも分裂症になるのも止むを得ない。こういうのはコラージュとは呼ばない。そしてきじを読んでいると写真がない。とうぜんこの記事ではしゃしんが必要なのにとおもうような記事なのにです。何考えてるんだろうってのがある。それともう一つ、Face bookで写真だけ揚げて、コメントが無い。揚げた趣旨は無いのか?どう感じた、どう思ったから揚げたという心持を知りたいのだ。もし趣旨と違った感じ方をしたらどうなるんだ?いいね、っていうのはどういう賛同なのか不明で、マスクを被り過ぎでUFOです。心を出すのが恥ずかしければFace bookにも出す意味などないのだ。今、何かがおかしい。
Posted by 新茶 at
09:04
│Comments(0)
2018年12月06日
桐野夏生
「水の眠り灰の夢」桐野夏生:著 文春文庫
久々の桐野を読んで、巧さに感動した。昔のオリンピック前の日本を描いているけど、まさにあの時代の高回転の軋みを表現していて匂いまで蘇らせてくれました。あの時代に生きた人々の喘ぎがよく表れていて涙はでないものの、どこかでシンクロしている自分が蘇ってきました。ああ68年もいきてきたことの経過にあの60年代もあったんだよね。ノスタルジーでもいいや。
今野敏にカーブを切ります。
Posted by 新茶 at
10:17
│Comments(0)
2018年11月28日
また伊坂
「バイバイブラックバード」伊坂幸太郎:著 双葉文庫
この前読んだのも、今回も伊坂の物語には現代の街の風景に溶け込んでいる。不自然なのに現代がその不自然さをいっぱい詰め込んでいるからなのだ。私の心模様がその状態なのだと思う。理不尽な人との接触や病気と付き合っていると景色も違って見えるという事だ。伊坂はそのギャップを現代のステージ上でスピードを加えながら秒針のようにカチカチと気持ちよく刻んでいる。
次は今野です。
Posted by 新茶 at
09:11
│Comments(0)
2018年11月12日
ばった
「グラスホッパー」伊坂幸太郎:著
まだ読んで無かったかなあーと思いながら、手にしながら買う。そして一気に読み終える。何故か、画像が目まぐるしく微細に展開して納得。そういえば、映画を見て、本で読んではいなかったことに気付いた。だから絵が自分と映画がコラージュされて面白かった。拙者のほうが背景は面白いと思った。しかし、だれが演じていたか覚えていないのも、どういう事だろう。あの家族がよみがえりのヒントでした。もう一度観たくなりました。
復讐したいけど、復讐しても、時間は戻らない。
Posted by 新茶 at
09:32
│Comments(0)
2018年10月05日
空海の途中で日日是好日
「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」夢枕 獏:著
この文庫は1-4まであります。随分と長い。いま2を読み終えたところで閑話休題。阿倍仲麻呂と唐の人間たちとの絡み合いが、空海の居る時代にその怨念がれんめんと続いている話です。なんやかんやと楊貴妃が日本にきた話やら兵馬俑の話も夢枕ならではの愉快千万の話でめくるページも超特急です。がしかし、疲れたので、「日日是好日」へと移り気の誘いにまけて一日で読んでしまいました。まあ、お茶の稽古に通っていらっしゃる方なら、まるごと全部が身に染みて唸ったり、涙したりするのでしょう。今時は絶滅種に近い日本の感情ともいえます。師匠の無言は我慢や思いやりのなすところなんですね。心します。良い本です。誰かにプレゼントしたくなりました。
「日日是好日」森下典子:著
Posted by 新茶 at
13:42
│Comments(0)